口説いてんの?


「あの時は、本当にごめんなさい。

 でも、本気で薫さんが欲しいと思いました。

 薫さんの心も身体も全部です。

 俺は、ずっと女として見てきました。

 だから、汗掻いたり赤くなったりして

 たんですよ?」

「うん、ありがと」

薫子は涙が止まらなかった。

今まで誰にも言った事がなくて

女友達にも嘘をついてきた。

馬鹿にされたくなかったし

恥ずかしくもあった。

だけど、彼のおかげで吹っ切れた。

「ごめんね、今だけ泣かせて」

薫子は彼に背中を向けた。

「良いですよけど、俺の前だけです。

 他の男の前で泣かないで下さい!」

彼は、アハハ!と笑って

「俺ってヤキモチ焼きみたいです」

と言い足した。