口説いてんの?


薫子は、仕事中に凪斗を必要以上に

視界に入れないようにしていたので

正直驚いた。

無意識でしているのだろうけど

彼はやはり真面目なのだ。

薫子も視線を送ると

二人に見られていた事に照れて前髪を直し

薫子と視線を合わせて明るく微笑んだ。

「今、薫ちゃんに笑ったよね?

 私とは目が合わなかったぁ!」

「たまたまですよ」

「でも、違うでしょ?

 幸せそうな笑顔して・・・誰なんだろうね?」

「さあ?」

「探してみようかなぁ?フフッ!」

恵理子さんは不適な笑みをして続けた。

「薫ちゃんだったりして?」

「え?・・・・・ないです!」

薫子は、慌てて表情を引き締め

キッパリと否定した。

恵理子さんは、やっぱり侮れない。