口説いてんの?


私がパン屋で働きだして

俊也の彼女を二人みた。

考えてみるとリーダーとタイプが似ている。

まぁ、俊也が誰と付き合おうと

私には関係ないんだけど・・・

このイライラは、俊也のデレデレした顔に

腹が立っただけだ。

俊也の言葉が気になっている訳でも

私と正反対の女と消えたことに

腹が立っている訳でもないんだ。

「薫子ー、酔う前にお風呂入りなさいよー」

母親の声が階段の下から聞こえた。

「は~い!」

「俺、帰りましょうか?」

凪斗が気まずそうに眉を潜めた。

「もうちょっと飲も?駄目?」

「迷惑じゃなければ?」

「全然!てか、居て欲しい。待ってて」

薫子が何気に言った一言に

凪斗の心臓は激しく動き出していた。