御影市大新年会2009

その頃玄関先。

「おい、おい!」

ジルコーによって体を揺さぶられ、目を覚ます修内太。

「どした少年、何でこんなとこで寝てる!?」

「う…うう…」

頭を押さえ、修内太はゆっくりと起き上がる。

「わ…わからない、帰って来ると同時にいきなり眠らされて…あとは記憶にないんだ…」

その修内太の発言にジルコーは戦慄する。

仮にもメグの呪眼を片方受け継ぎ、稀代の魔女から直々の魔術指導を受けている修内太。

その修内太を無抵抗に眠らせるとは。

しかもここはメグの結界が張られた洋館の中。

その中に何の気配も感じさせず侵入してくるとは。

「何てぇ奴だ…こいつはとんでもねぇ侵入者が入ってきてやがるぞ…すぐにみんな起こさねぇと…!」

ジルコーの大いなる勘違いが始まっていた。