紺桔梗の転調





仁志曜汰(にしようた)

 七月上旬の水曜日、今日は高井君が仲の良い宮崎奈緒(みやざきなお)も一緒に、中庭で昼ご飯を食べる。太陽が薄い雲に隠れる、湿気を残す微妙な天気。丸いテーブルを囲み、笑顔で話す二人は楽しそうだ。

 二度、一緒にご飯を食べた。高井君を通して知り合った宮崎さんは、おとなしく優しい雰囲気の人だ。肩を揺らし、ころころ笑う。

 高井君は春の文化祭で、宮崎さんの所属する紅茶愛好会のブースで知り合い、仲良くなったんだって話してたけど、何百人もいない同じ学科の学生、宮崎さんの顔は元々知っていた。宮崎さんは──

「宮ちゃんはさ……」