私は‪‪✕‬‪✕‬を知らないⅢ【毎週水曜更新中】

side, 柊 葵


「〜やめてっ、やめてッ!いじめたことは謝るから!」


ましろの足にみっともなく縋り付いて許しを請う姿を見るのはこれが一人目じゃない。


帝都神代学園の生徒という将来を約束された人間がこうも次々に人生を壊されるざまを見る機会なんて人生で無いに等しいだろう。


そんな姿を煙草をくわえたまま見向きもしないこいつに、俺も茜をいじめてた奴らに復讐する時はこんなんだったのかな、だなんて思う。


「~っ柊!あんたも同じクラスだったんだから助けてよッ!?」


あちゃ、俺に振るわけ?


「えー?生きてるだけで御の字だと思うけどなぁ」


会話する気もないましろに痺れを切らして俺に助けを求めたんだろうけど俺だって妹を散々いじめられてきた側だからね。


そんな奴らが死のうが知ったこっちゃないよ。


それに、お前たちがしてきたいじめは赤の他人だった俺が聞いただけでもはらわたが煮えくり返るようなレベルのもの。


普通では許されない行いがまかり通っていたのは社会的地位が高い連中が加害者だったからだろう。


ほんと、世の中は腐ってやがる。


「連れて行って」


「承知しました」


「いや!いやッ、!!」


ましろの言葉を合図に先程まで微動だにせず待機していた大の男三人が女を取り囲み回収していく。


きっとまた店に連れ戻され今日も身体を使って稼がされるんだろうな。