私は‪‪✕‬‪✕‬を知らないⅢ【毎週水曜更新中】

『あはは、急にごめんね?びっくりさせたよね』


「いえ、ところで今回はどのような用件で?」


薺さんとは一度会ったきり。


その時も会話といえる会話は少なかったし緊張しちゃう。


でもあたし達の共通の話題なんてましろちゃん関係だろうしごくりと唾を飲み込んで会話に集中する。


『率直に言うと二日後あの子のお見舞いに行くんだけど、君達も一緒にどうかなって』


「えぇ!?け、けど俺達って面会拒否って」


『あの子の事だからそうするよね。けど、親からしてみればこのままじゃいけないと思うんだ。巻き込んでしまって申し訳ないけどあの子はもう少し自分をさらけ出すべきだ。・・・どうかな?』


また、ましろちゃんに会える・・・?


けど、こんな無理やりな方法ましろちゃんは嫌がるんじゃ。


ううん、それでもいい。


それでも、二度と会えないでいるよりずっといい。


「そのっ、期待に応えられらかは分からないですけど、行かせてください!」


「俺も行く!」


「もちろん俺も」


「ご一緒しますよ」


『了承してくれてありがとう・・・。また時間なんかはメールで送るね』





ありがとう、なんて。


あたし達の台詞なのに。


ましろちゃんに会える機会が出来たことも、満場一致で皆の意見が決まった事も、どれもが嬉しくて仕方がない。


あぁ、これだけで胸が熱くなれる。


「早く朔夜達にも伝えようぜ!」


「───────────うんっ!」