身代わり姫と契約。


酒・薬・未成年の女を抱く裏社会──


と繋がる礼多(レイタ)を一発目に送らせた──

定期連絡が途絶えてから礼多の居場所を掴むために


適当な女を餌に誘き寄せる作戦に出た──


本当に適当に選んだ、純粋な顔立ち、立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花──


「学生証は?」


鞄をガサツに扱い中身を放り出す仲間内の隣人(リント)──。

側に神楽坂(カグラザカ)が胸ポケットを辺り触り、中身を探ると

学生証が簡単に出てきた──。


『未来 悠』(ミライ ユウ)


「名前と顔一致っす!」

「手首を縛れ」

「了解っす!」

「うむ、お前が最初で最後の切り札だ」


ミニスカートのポケットも代わりに探る。

なぜかカッターナイフを持っていた──。

「こんなん持ってる輩差し出して
支配されかねませんかね──!?」

危険と隣り合わせ。

一番齎されて困るのはこいつらの素性があっちにバレることだった。


「何発かビンタしろ」




護身用に持ってたのか噂を耳にして予め持っていた──なら我々一同が一歩どころか何万歩も下がらなければならない──


折れたのは千発目ビンタしてからだった。強情な性格なのは程しれた──。



「私は未来悠……。お前らを殺害に企んで罠にかかった──」

「悪いが敵を穿き違えている。俺らが憎いのはあんたの憎んでる相手と同じ、シーバスという集団だ」


「シーバスは巧妙に姿を隠してる。それに関与したお前の友達同級生ともいうべきか、安達実桜(アダチミオ)も送り込まれている」


「俺らはその情報を盗み聞きしたのが初めは三月三日──。

お前の知ってる情報と酷似するだろ──?」


闇世界に棲む悪を討伐するに君臨した
鬼龍 勇(キリュウ イサム)。


俺は名の知れた闇世界の王──


契約する為、千発もビンタを喰らい真っ赤に腫れた頬を元通りにしなければならない──。身代わり姫をシーバスの集団に送り込むためにも──。


何度か生活を営む内に料理が趣味なんだと打ち明け仲良くなってきていた。赤く腫れた頬も元通りになってる。

頬を撫で慈しむように慈愛の瞳で
言う。


「必ず助けに行くからな」


少女は潜入するために何度か普通の生活を与えられていたんだと自覚する。


餌になる覚悟はもうついた。


「勇──助けて!」


その言葉を待っていたという合図と共に、GPSと盗聴器を忍ばせておいた──。


バイクで現れヘルメットを外す。


「遅くなったな」


「俺が俺達が必ずお前を守る──!」


彼女の視界は口から血を吐く地獄絵図。目を閉じ鎮まるのを待った──。


やっと、鎮まっ、た?


と思ったら寝返った礼多からの後頭部打撃──に間に合え!と、勇を庇った形となった──。


「……悠?」


「こいつまじ最低っすね!嬲り殺しにしてやりましょ──!」

胸の中の悠は頭から血を流し溢れて俺の衣服まで滲み出て、


「勇さんが……

無事で……


良かった……」


仲間が息の根止めるまで礼多をめった打してる間交わされた言葉。


「悠!起きろ!悠──!」


目を覚ますと悠は病室で。俺は管轄内だから側にいてやった。


「よかった……勇さん、


無事で……」


「何回吐き散らすんだよ!お前のほうこそ軽い怪我で済んで良かったな」


「死んだかと思いましたよ」


凛太郎は、言う。


礼多の後釜に入った。