君の知らない僕のダークサイド〜救ってくれるもの

高校1年の夏休み、お兄ちゃんとその親友の遥希先輩が泊りにきたとき、バスルームでふざけて壊したんだ。

懐かしいなって思った。

うちの親、再婚だからお兄ちゃんはいきなりできた。
ひとつ年上のお兄ちゃんは、わたしを遥希先輩、あ、呼び慣れてるから、はるくんって言うんだけど、そのはるくんに紹介してくれた。
「俺の妹、手出すなよ」
って。

思春期真っただ中の多感な時期。
良く3人でちょっと悪いことしてたっけ。

ふざけて缶チューハイ飲んで、はるくんにチューってした。
「缶チューハイでチューだって!!」
めちゃふざけて笑ったっけ。

お兄ちゃんに手を出すなよって止められてたはるくんに、わたしのほうから手を出した。

あのとき、はるくん、ほかの女の子に告白されて、なんか悔しかったんだ。
わたしのはるくんなのに、ほかの子のものになる前にって、手をつけた。

あ、違う。唇くっつけた。

あのあと結局はるくんは女の子とつきあわなかった。

その場面をお兄ちゃんも見てたから、
「優芽がいいなら、遥希つきあえば?」
って言ってくれて
確かに両想い成立していたのに、その後はるくんとは離れ離れになってしまった。

「はるくん元気かな」
会いたいなって思った。

はるくんはわたしのイケメン図鑑第一号だった。

はるくんがいまも一番上に保存されてて、はるくんを上回る好きはまだいない。

歌がめちゃうまくって、キセキとか粉雪とかでも上手に歌ってくれてた。

カッコよかったなぁ…

拓海さんは正統派イケメン。
100人いれば100人イケメンですねってきっと言う。

はるくんは、ふとした表情とか、横顔とか、瞬間的雰囲気イケメンなんだ。

笑ったときにちらって見える歯とか、マイク持ってた指先とか、髪型もかっこよかったし、あとはね
「嘘がつけない目」
してたんだ。
隠し事できないっていうか、隠せてないところ。
すっごく良かった。

いまどうなってるんだろ、昔と変わってるかな?

考えてたら本気で会いたくなった。
お兄ちゃんに言えば会えるかもしれない。

連絡、取ってみよう

お兄ちゃんのことは、
あんまり好きじゃないんだけどね……