乃々の貸別荘の話





 別荘の坂を降りていって少し道を歩いていくと、神社の通りでお祭りをやっていた。

 遠くから見るとお祭りは宵闇にぼうっと明るく、人が沢山居て、そこだけ何か不思議な空気が漂っている。

 乃々が見上げると屋台の上に提灯が灯って点々と連なっていた。



「何買う?」



 人混みを避けながら蒼空が乃々に聞いた。



「綿あめ」



 乃々が言った。




「蒼空くん達は何食べたい?」 

「かき氷」




 恭が言った。


「僕も氷」


 蒼空が言った。