猛攻する犬系後輩に抗えない


教科書をにぎってられるか荒々しい息と詰まった距離で
唇が震える──。


弱々しい私の息と憂太君の荒々しい息がぶつかり合いキスされそうな寸前──、


「鶴城──、ここに居たのか」


鶴城なる、私の苗字だ。甲斐もなく振り解けられ空気の読めない相手と無駄話つなぐ羽目に。



話が終わった頃、



「チッ」


と舌打ちする憂太君。初めて私の前で怒りを露わにしたが、


視線が斜め下を向いていて一歩後退った様子の憂太君は
なんでもなかったみたいに振り払い、ニカーって笑ってみせた。



怒りで動作不能になったのか、さっきのは忘れてくださいと顔に書いてある笑みだった。