猛攻する犬系後輩に抗えない


四限の休み時間。


"残念"という口調、フレーズが思考回路をよぎらせる。


絶対受かるんだーーと意気込んで挑んだ入試対策。
ノートをチェックしては答え合わせ。公式が頭に入らない。


眉間に皺寄せして凝視する、その公式。毎回同じとこで間違えるからと思ったらチャイムの鳴る時間──


昼食の時間がきてしまった──


が、教科書を肌身離さず。絶対受かるんだという意思で向かってる。公式を頭の中で何度も叩き込む。



昼休み、学園内の庭で弁当と教科書を睨めっこしていると──


「こんにちは。なる」


背後から聞こえたので危うく箸を落としそうになった──。


「ここ居心地いいですよね──」


「諸君。暇を持て余す時間はないのだよ──?



学生は勉強しなきゃわたしみたいに全国模試、疎かな合



格判定になるよ──?」



よくよくみるとスイカバーに齧り付く憂太くんがいたーー。


名前を心の中で呼ぶ。


もう心読まないで。


心臓が暴れちゃうから。


「ん」


と言われ差し出されたスイカバー。



いやぁいらないいらないと思いながら



肩を押す。溶けたアイスのかけらがコンクリートに
落ちる。



「あ」


食べものに対する冒涜心をいだいた──。


「あむっ」



スイカバーを口中へ押し込まれたのだった──。