「そのケガは紫藤と会う前に負ったもの?」
「はい」
「そのケガは一切紫藤に関係がない?」
「はい」
どれもが私と紫藤怜の関係の確認。
簡単な2択。
瑞生は鼻から大きく息を吸った。
「余所者か」
「余所者って、どういう意味なんですか?さっきもわたし、」
「この街に住まうのか?」
溜まらず聞き返してしまった私を咎めるようにして再び問われる。
はい?
いいえ?
この街って、どの街?
ここがどこだかもわからないのに。
「どうなんだ」
「は…はい」
地元には帰れない。
そうだ。
ここがどこであろうと、彼のいないところならどこだっていいんだから。
