余所者-よそもの-

およそ2年、彼と付き合った。
最初はとっても優しかった。
普通のカップルだった。

それが同棲を始めた1年くらい前からか、おかしくなってきた。
平気で私に手を上げるようになり、どんどんエスカレート。

何度も修正しようとした。
彼に何かを訴えても怒らせるだけだから、自分が変わろうと思った。

努力はしてきたつもりだった。
それが、こんな終わりって……。


「なぁんて、惨めなんだろう」


悔しい。
恥ずかしい。
悲しい。

そんな気持ちを、雪の空に溶かす。


すると、ゆらゆらと広がる白い息が黄色く光った。

これは、車のライト?


光を辿ると、エンジン音はもうすぐ傍にあった。


真っ黒で大きな車体が、私の隣にピタリと停車する。


「おい、生きてるか?」