校門を出て、私は一人通学路をいつもとは反対に曲がった。 今日は本屋に予約していた小説が届く日だった。 寄り道は学校では一応禁止されていたが、守っている人なんて一人も居なかった。 私は小説が好きだ。 並んだ言葉達に、無限のイメージが詰まっている。 あの単調な字組みも、それから紙のページの触ったさらさらした感じも。 歩いていくと日差しの気持ちのいい香り。 歩道橋を渡って、横目で上からの景色を眺めながら、私は本屋へ向かった。