オレンジじゃない夕方


 
 





 ある放課後。

 浅井くんと図書室に行って帰って来てから、教室で。

 浅井くんは机に鞄を下ろしてから突然言った。



「前から見てたし知ってた。付き合ってよ。原サン。」


 本を鞄に入れて帰りの支度をしていた私は、ちょっと困った顔をしていたはずだ。



「付き合わないよ。」

「どうして?」

「浅井くんは魅力的だと思うけど付き合えない。」



 私が断ると、浅井くんは無表情で言った。
 
 
「なにそれ。魅力的って、原には意味ないの?それじゃ魅力的でも仕方ない。」


 浅井くんが顔をあげた。
 


「自信あるんだけど。幸せにする。」

「浅井くんとは付き合えないよ。」
 
「何で?」
 
「何でも。」

「前川が好きだから?。」

「……。」
 
「分かった。けど無理。諦めない。俺の方を好きって言ってもらうまで。」