私のかみさま(改)

――…



ミーンミンミン…


セミがうるさく鳴いている、午後一時過ぎ。


いつもなら、とっくに山で作業してる時間に
私は、自室のベッドの上に寝転んで
ぼんやりしていた。



「…」



……出会い方が特殊だったからか


それとも


普通とは少し違う人だったからか


はたまた


その人が「私」を解ってくれた相手だったからか


分からないけど



……榊の前だと、素の自分が出てくる。


誰かのために繕った自分ではなく
本当の自分が、自分の意思を主張する。


良い感情(もの)も悪い感情(もの)も
全部、言葉や表情、態度に出てしまう。



『お前がいるから寂しくはない』



殺そうとしてる相手に
向ける言葉ではないだろうと苛立った。


自分を必要としてくれたような言葉に聞こえて
嬉しかった。


私と会うまでは
寂しかったと言うことだろうかと思ったら
どうしてか、とても悲しくなった。



「…………もう、わけが、わからない……」



支離滅裂な言動をする榊に
私は翻弄(ほんろう)されてばかり。


本当に、あの人は
何を考えているのか分からない。



「…」



……分からない、はずなのに



どうして、私は
あの時の榊の言葉と、笑顔を思い出す度に
こんなにも、心が痛むのか。