腹黒外科医に唆された件~恋人(仮)のはずが迫られています~

「ありがとうございます。けれどさっきのはやり過ぎだったのではありませんか?」
「いいや。これで湊たち以外にも、俺たちの関係が知れ渡るだろうから、あれくらいで十分だ。それよりも、やっぱり足りなかったか?」
「わ、私はやり過ぎだと言ったんです! それくらいは聞き取ってください!」

 けれど岡先生の言うことには一理あった。確かに病院内は娯楽に飢えている。だから私と岡先生の噂はすぐに広まることだろう。姉の声は大きかったし、あぁ見えて噂好きだから。

 しかし、一つだけ懸念があった。なにせ姉は、自分のいいように広める癖を持っている。
 良からぬ方向にいっていないといいけど、と思ったが、岡先生の顔を見て諦めた。おそらく、これも岡先生の計算の範囲内なのだと思ったからだ。