「なんだよ」
「私のことをらしくないって言いますけど、岡先生の方がらしくないですよ。確かに医者で、私の担当医で……恋人(仮)ですけれど。そこまで気を遣われると、気味が悪いです」
「栞の言う通り、患者を気遣うのも医者の役割だ。だがな、普段から恋人の振りをしていた方が、いざという時に対処できることを知らないのか?」
「でも、二人きりの時までしなくても……」
いい、と言いかけた途端、岡先生の腕が伸びてきて、咄嗟に目を瞑った。
今の私はベッドの上。しかも右足は包帯でぐるぐる巻きになっていて、自分ではほぼ動かせない状態。首のコルセットが邪魔をして、逸らすことさえもできないのだ。
だから岡先生の機嫌を悪くしていいことはないのに、私は……。
「二人きりの時でないと信憑性が足りないだろう?」
岡先生はそう言いながら、まるで覆いかぶさるような体勢で、私と向き合った。
「信憑性って誰に対してですか?」
「湊と一ノ瀬姉は勿論だが、二人のやっていることを表沙汰にするには、俺たちの関係を、全く関係のない外野に知らしめる必要がある」
「お姉ちゃんたち、いえ芳口先生は上手くそれを隠していたから、逆に私たちは大っぴらにする必要がある、というわけですね」
「私のことをらしくないって言いますけど、岡先生の方がらしくないですよ。確かに医者で、私の担当医で……恋人(仮)ですけれど。そこまで気を遣われると、気味が悪いです」
「栞の言う通り、患者を気遣うのも医者の役割だ。だがな、普段から恋人の振りをしていた方が、いざという時に対処できることを知らないのか?」
「でも、二人きりの時までしなくても……」
いい、と言いかけた途端、岡先生の腕が伸びてきて、咄嗟に目を瞑った。
今の私はベッドの上。しかも右足は包帯でぐるぐる巻きになっていて、自分ではほぼ動かせない状態。首のコルセットが邪魔をして、逸らすことさえもできないのだ。
だから岡先生の機嫌を悪くしていいことはないのに、私は……。
「二人きりの時でないと信憑性が足りないだろう?」
岡先生はそう言いながら、まるで覆いかぶさるような体勢で、私と向き合った。
「信憑性って誰に対してですか?」
「湊と一ノ瀬姉は勿論だが、二人のやっていることを表沙汰にするには、俺たちの関係を、全く関係のない外野に知らしめる必要がある」
「お姉ちゃんたち、いえ芳口先生は上手くそれを隠していたから、逆に私たちは大っぴらにする必要がある、というわけですね」



