腹黒外科医に唆された件~恋人(仮)のはずが迫られています~

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 それから、どれくらいの時間が経過しただろうか。途中から私も混ざってしまい、準備に時間をかけすぎてしまった。

「お、お待たせ」

 食事会の会場となっているホテルは、結婚式もできるホテルであったため、写真撮影をするための場所もある。
 金屏風、礼拝堂、チャペル。ホテルの庭園も、可能だった。私たち……いや、奥様が選んだのは、チャペル。自分の時は白無垢だったから、憧れがあったんだそうだ。

 私はチャペルの前で待つ、尚史さんを見て、奥様の気持ちに激しく同意した。今の私がドレスを着て、アクセサリーや髪飾りなどで着飾っているからだろう。まるで幼い頃に読んだ、絵本の中のお姫様みたいに感じたのだ。

「尚史さん?」

 だけど肝心な尚史さんは、私を見たまま、反応がない。

 奥様も従業員の方も、大丈夫だって太鼓判を押してくれたけど……。

「変、かな?」
「想像以上で、驚いていたんだ」
「……つまり、綺麗ってこと?」

 自分で聞くのは恥ずかしかったけれど、どうしても確認したかった。

「とびっきりな。この綺麗さが写真に映し出せるのか、心配になるくらい」
「……良かった」
「それはこっちのセリフだ。最初、門脇夫妻から提案を受けた時、栞の反応が不安だったんだ。式も挙げる必要はないって、言っていたから」
「だって、引っ越しに開業にって……色々と入用だったんだもの。節約しないと、と思ったの」

 元来の貧乏性もたたり。