「弦に会いに行く、だって!? 栞、正気なのか?」
弁護士さんから弦さんの出所日を聞いた私は、帰宅したばかりの尚史さんに報告した。
「元々、会いに行くつもりだったの。警察署では話せなかった内容のものもあるでしょう?」
たとえば、尚史さんのこととか。弦さんに会う時は、なるべく名前を出さないように細心の注意を払ったのだ。
その意図を、弦さんも理解してくれたお陰で、尚史さんは一切、怪しまれずに済んでいた。
「どうして弦さんは私に協力してくれたのか、それも含めて確認したいのよ」
「……示談に持ち込みたかったから、じゃないのか?」
「分からない。私との取引に応じた時、弦さんは『前科持ちになりたくないからな』とだけ言っていていたから。あとは、お姉ちゃんたちを道連れにしたい、とも」
だけど示談が成立した今、道連れにすることは不可能だ。ならば次に弦さんが取る行動とは? まるで予測がつかなかった。
それは尚史さんも同じだったのだろう。リビングを歩き回り、キッチンへと入っていった。私はすかさずカウンターへ移動し、尚史さんを見る。
弁護士さんから弦さんの出所日を聞いた私は、帰宅したばかりの尚史さんに報告した。
「元々、会いに行くつもりだったの。警察署では話せなかった内容のものもあるでしょう?」
たとえば、尚史さんのこととか。弦さんに会う時は、なるべく名前を出さないように細心の注意を払ったのだ。
その意図を、弦さんも理解してくれたお陰で、尚史さんは一切、怪しまれずに済んでいた。
「どうして弦さんは私に協力してくれたのか、それも含めて確認したいのよ」
「……示談に持ち込みたかったから、じゃないのか?」
「分からない。私との取引に応じた時、弦さんは『前科持ちになりたくないからな』とだけ言っていていたから。あとは、お姉ちゃんたちを道連れにしたい、とも」
だけど示談が成立した今、道連れにすることは不可能だ。ならば次に弦さんが取る行動とは? まるで予測がつかなかった。
それは尚史さんも同じだったのだろう。リビングを歩き回り、キッチンへと入っていった。私はすかさずカウンターへ移動し、尚史さんを見る。



