「湊が接触して来そうなことを予測できといて、その内容に気づけないとは……情けない」
「えぇぇぇ。何を言っているの? お姉ちゃんと湊さんは、婚約者同士だけど、一人の人間じゃないんだよ。わざわざ同じことを言いに来るなんて、誰が予測できるっていうの?」
「だが、湊はそうしてきた。示談以外に何を言われた? どうして肩を掴まれる事態にまで発生したんだ?」
「ん~。何か、湊さんの逆鱗に触れた……感じかな。突然、豹変したようにも見えたの」
だけど私にはそれが分からない。ずっと湊さんの近くにいた尚史さんなら分かるかもしれないと思い、昨日の出来事を話した。
「おかしいな。弦から一ノ瀬姉を奪ったのは、湊だぞ。今回の事故の引き金は、まさにそれだ。湊も分かって……いや、もしかしたら……」
「尚史さん?」
「俺が知っているのは、あくまでも結果だ。当事者じゃないからな。湊と弦の間に起きたことは、二人にしか分からない。だから……弦が惨めになるような略奪をしたのかもしれない、と思ったんだ」
「お姉ちゃんなら分かるけど、湊さんが?」
想像がつかない、と思ったが、昨日の出来事を思い出し、ゾッとなった。
「何度も言うが、湊は俺を利用し続けた人間だぞ。表の顔がすべてだと思うな」
「う、うん。そうだね。お姉ちゃんも……同じ」
だから私たちは自由になりたいんだ。あの二人に利用される人生を終わりにするために。
「えぇぇぇ。何を言っているの? お姉ちゃんと湊さんは、婚約者同士だけど、一人の人間じゃないんだよ。わざわざ同じことを言いに来るなんて、誰が予測できるっていうの?」
「だが、湊はそうしてきた。示談以外に何を言われた? どうして肩を掴まれる事態にまで発生したんだ?」
「ん~。何か、湊さんの逆鱗に触れた……感じかな。突然、豹変したようにも見えたの」
だけど私にはそれが分からない。ずっと湊さんの近くにいた尚史さんなら分かるかもしれないと思い、昨日の出来事を話した。
「おかしいな。弦から一ノ瀬姉を奪ったのは、湊だぞ。今回の事故の引き金は、まさにそれだ。湊も分かって……いや、もしかしたら……」
「尚史さん?」
「俺が知っているのは、あくまでも結果だ。当事者じゃないからな。湊と弦の間に起きたことは、二人にしか分からない。だから……弦が惨めになるような略奪をしたのかもしれない、と思ったんだ」
「お姉ちゃんなら分かるけど、湊さんが?」
想像がつかない、と思ったが、昨日の出来事を思い出し、ゾッとなった。
「何度も言うが、湊は俺を利用し続けた人間だぞ。表の顔がすべてだと思うな」
「う、うん。そうだね。お姉ちゃんも……同じ」
だから私たちは自由になりたいんだ。あの二人に利用される人生を終わりにするために。



