「それは……湊さんも同じ考えだということですか? お姉ちゃんが勝手に、頼んだことだって言っていたのに」
「半分は同じ考えだ。確かに、琴美の言う通り、弦は僕にとっても邪魔者だ。それは変わらない。だけど……」
「身内だから捨てきれない、という話でしたら、すでに昨日、聞きました」
湊さんは姉と二人の世界に入っていたから、あの場に私と尚史さんがいたことなんて、覚えてもいないのだろう。そんな嫌味を言ってみると、「そうだったな」と首の後ろに手を当てて謝罪してくれた。
こういう時、思ってしまう。湊さんもまた、姉のような悪人だとやり易いのにな、と。これでは私の方が罪悪感を抱いてしまう。
「けれど湊さん自身の考えを伝えに来た、ということは、考え方が変わったのでしょうか?」
姉に説得されて、という言葉は吞み込んだ。
「あぁ。このまま示談にして、弦の行為をなかったことにするのは、栞さんのためにもよくない、と思ったんだ」
「私、のため?」
一瞬で、冷ややかな気持ちになった。罪悪感など消えてしまうほどに。
けれど湊さんは、そんな私の反応に気づいている様子はない。
「半分は同じ考えだ。確かに、琴美の言う通り、弦は僕にとっても邪魔者だ。それは変わらない。だけど……」
「身内だから捨てきれない、という話でしたら、すでに昨日、聞きました」
湊さんは姉と二人の世界に入っていたから、あの場に私と尚史さんがいたことなんて、覚えてもいないのだろう。そんな嫌味を言ってみると、「そうだったな」と首の後ろに手を当てて謝罪してくれた。
こういう時、思ってしまう。湊さんもまた、姉のような悪人だとやり易いのにな、と。これでは私の方が罪悪感を抱いてしまう。
「けれど湊さん自身の考えを伝えに来た、ということは、考え方が変わったのでしょうか?」
姉に説得されて、という言葉は吞み込んだ。
「あぁ。このまま示談にして、弦の行為をなかったことにするのは、栞さんのためにもよくない、と思ったんだ」
「私、のため?」
一瞬で、冷ややかな気持ちになった。罪悪感など消えてしまうほどに。
けれど湊さんは、そんな私の反応に気づいている様子はない。



