そうして私たちは、無事にマンションに帰って来られた。途中で私たちの不在に気づいた姉が、湊さんを通して尚史さんに連絡してこないか、ヒヤヒヤしたけれど、それもない。
おそらくあのまま、デートにでも行ったのだろう。あの姉のことだ。腹いせに、尚史さんの悪口を言っているのかもしれない。もしくは、姉を宥めるために、湊さんが高級レストランに誘った可能性も。
そう思って来たら、無性に腹が立ってきた。
だってそうでしょう? 私たちは体のいい材料にされたってことなんだよ。お姉ちゃんと湊さんの仲を、逆に深める脇役に。
だから思わず、尚史さんに尋ねた。
「ねぇ。どうしてあの時、止めたの? もしかしたら、お姉ちゃんを窮地に貶められる、絶好の機会だったかもしれなかったんだよ」
「そうかもしれないが、場所が悪かったんだよ」
「場所?」
尚史さんに言われて気がついた。そうだ。あそこは警察署の前。
おそらくあのまま、デートにでも行ったのだろう。あの姉のことだ。腹いせに、尚史さんの悪口を言っているのかもしれない。もしくは、姉を宥めるために、湊さんが高級レストランに誘った可能性も。
そう思って来たら、無性に腹が立ってきた。
だってそうでしょう? 私たちは体のいい材料にされたってことなんだよ。お姉ちゃんと湊さんの仲を、逆に深める脇役に。
だから思わず、尚史さんに尋ねた。
「ねぇ。どうしてあの時、止めたの? もしかしたら、お姉ちゃんを窮地に貶められる、絶好の機会だったかもしれなかったんだよ」
「そうかもしれないが、場所が悪かったんだよ」
「場所?」
尚史さんに言われて気がついた。そうだ。あそこは警察署の前。



