警察署の前で、一ノ瀬姉が待ち伏せをしそうなことは、おおよそ想像はついていた。その理由は一ノ瀬姉が先に言っていたが、それだけじゃない。
俺が湊に、「一ノ瀬姉は被害者家族でもあるんだぞ。無神経だと思わないのか?」と言ったからだろう。今、一ノ瀬姉を弦の方に行かせたくない湊は、馬鹿正直に聞いたのだろう。「無神経だったか?」と。
そこから導き出した、というのは、安直かもしれないが、俺が弦に会いに行こうとしていた可能性くらいは読んだかもしれない。
「もしかして、栞じゃなくて、俺に用があったのか?」
芳口病院内では、大ぴらに話すことはできない。どこで湊の耳に入るかも、分からないからだ。けれど前みたいにマンションへ行けば、栞がまた俺を庇うかもしれない。
そうなれば、話し合うどころではないからだ。
「……栞に用があったのは、本当よ。だけど、今の栞に何を言っても、通じる気がしないの」
「それはお互い様だろう? お前も最初から、けんか腰だったじゃないか。さっきもあった瞬間、売り言葉に買い言葉で返していたぞ。いや、反対か?」
「岡先生が煽るからでしょう!」
図星なのか、責任転嫁してきやがった。それはまぁいいんだが。実際に煽った自覚はあるからな。
なにせ栞は、一ノ瀬姉から離れたがっている。協力するのが彼氏ってもんだからな。
俺が湊に、「一ノ瀬姉は被害者家族でもあるんだぞ。無神経だと思わないのか?」と言ったからだろう。今、一ノ瀬姉を弦の方に行かせたくない湊は、馬鹿正直に聞いたのだろう。「無神経だったか?」と。
そこから導き出した、というのは、安直かもしれないが、俺が弦に会いに行こうとしていた可能性くらいは読んだかもしれない。
「もしかして、栞じゃなくて、俺に用があったのか?」
芳口病院内では、大ぴらに話すことはできない。どこで湊の耳に入るかも、分からないからだ。けれど前みたいにマンションへ行けば、栞がまた俺を庇うかもしれない。
そうなれば、話し合うどころではないからだ。
「……栞に用があったのは、本当よ。だけど、今の栞に何を言っても、通じる気がしないの」
「それはお互い様だろう? お前も最初から、けんか腰だったじゃないか。さっきもあった瞬間、売り言葉に買い言葉で返していたぞ。いや、反対か?」
「岡先生が煽るからでしょう!」
図星なのか、責任転嫁してきやがった。それはまぁいいんだが。実際に煽った自覚はあるからな。
なにせ栞は、一ノ瀬姉から離れたがっている。協力するのが彼氏ってもんだからな。



