「暇、か。まぁ、俺もそれが理由ともいえるな」
「もしかして……尚史さんも?」
「俺の事情も知っているのなら、分かるだろう?」
「そう、だね」
尚史さんがほしかったのは、湊さんから離れるための相棒。私はたまたま、その条件に合っただけだ。そして共にいられる理由として、恋人になった。
「だけど芳口病院には、尚史さんの事情を知る人たちが、たくさんいるでしょう? 湊さんの患者イコール尚史さんの患者だって、最初にお姉ちゃんたちから聞いたと思ったけど」
「知っているからこそ、誰も俺に協力してくれないんだよ」
「湊さんが、次期院長だから?」
「そうだ。俺に協力するってことは、湊の邪魔をすることになる。誰もそんな危ない橋を渡りたがらないだろう? 同じ病院に勤めていれば」
「あっ、だから部外者の私が適任だったんだね」
しかも湊さんの恋人の妹、という立場。部外者だけど、関係者でもある、この私が。すると突然、尚史さんが私の足を持ち上げ、ソファーの上に下ろした。お陰で尚史さんの顔が見えていいのだが、膝の上に乗せられてしまった。
こんな時、足が完治していれば、と思わざるを得ない。けれど尚史さんに微笑まれると、恥ずかしさよりも安心感の方が勝った。
「もしかして……尚史さんも?」
「俺の事情も知っているのなら、分かるだろう?」
「そう、だね」
尚史さんがほしかったのは、湊さんから離れるための相棒。私はたまたま、その条件に合っただけだ。そして共にいられる理由として、恋人になった。
「だけど芳口病院には、尚史さんの事情を知る人たちが、たくさんいるでしょう? 湊さんの患者イコール尚史さんの患者だって、最初にお姉ちゃんたちから聞いたと思ったけど」
「知っているからこそ、誰も俺に協力してくれないんだよ」
「湊さんが、次期院長だから?」
「そうだ。俺に協力するってことは、湊の邪魔をすることになる。誰もそんな危ない橋を渡りたがらないだろう? 同じ病院に勤めていれば」
「あっ、だから部外者の私が適任だったんだね」
しかも湊さんの恋人の妹、という立場。部外者だけど、関係者でもある、この私が。すると突然、尚史さんが私の足を持ち上げ、ソファーの上に下ろした。お陰で尚史さんの顔が見えていいのだが、膝の上に乗せられてしまった。
こんな時、足が完治していれば、と思わざるを得ない。けれど尚史さんに微笑まれると、恥ずかしさよりも安心感の方が勝った。



