女神イリオネスと、九ヶ月の飴玉

 言い当てられたイリオネスは、袋の中でキラキラと光る新しい飴を見つめ、これから起こる未来に期待を抱き、自然と頬を緩ませました。

「はい! 」

 彼女は新しい飴の袋を胸に抱え、今度こそ迷いのない速度で、夜空の向こうへと元気よく飛び立っていきました。

 独り残されたヒュピヒュピは、手元に残された「溶けかかった飴」をそっと口へ運びました。

「……うん。実によく、甘い」

 飴で頬を膨らませたヒュピヒュピは、コバルトの夜空に浮かぶ、彼女の描いた不思議な虹の光に目を細めます。

 そして『頑張れよ』と、その虹へゆっくりと手をあげて微笑んでいました。