「まあ、そううまくいくわけないよね」
案の定朔とは別のクラスになってしまった。少女漫画みたいなことが起きないのは
10年間片思いしていて痛いほど思い知らされている。
(そろそろこの片思いも終わりにしないと・・・)
と思いながら新しい教室へ向かっていると、
「恋乃ー!」
「わっ!真衣ちゃん!」
「今年もクラス一緒だねっ!」
この元気な子は片倉真衣(かたくら まい)ちゃん。わたしの唯一の親友。
「真衣ちゃんと一緒で安心したよー!」
朔と一緒じゃなかったのは確かに残念だけど親友と同じクラスというのはとても心強い。
「あっ!朔くんだ!」
真衣ちゃんが向いている方へ目をやると、そこには女の子たちに囲まれた朔がいた。
「相変わらずモテモテだねー」
「うん・・・」
朔は、とてもモテる。
同い年とは思えないほど大人びた顔つきをしており、成績もスポーツも常にトップ。
そんな完璧男子がモテないはずがない。
しかし実際女の子に囲まれている朔を見るとちくりと心が痛む。
「真衣ちゃん、早く教室行こ?」
「?うん・・・」
わたしと朔が幼なじみなのは真衣ちゃんにさえも言っていない。
もう、別次元の人となった朔に迷惑をかけるわけにはいかない・・・。
(早く、忘れなきゃ・・・!)
そう誓ってから約3時間後、今、わたしの目の前には、朔がいる。
(な、なんでこんなことに___!)
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