そこにはこう表示されていた。
締め切り…一ヶ月後の6月9日。
待ち合わせ場所…○○県○○町の○○駅前。
午前10時。
注意事項…
必ずご自身で考え執筆された、結末まで書かれた小説をご持参ください。
起承転結、序破急があるものが好ましいです。
ジャンルの指定はございません。
既にどこかで公開された小説はお受け取りできません。必ず新作をお持ちください。
ご持参いただく原稿は必ず手書きのアナログ原稿でお願い致します。
ご持参される小説は何作品でも構いません。
待ち合わせ場所にて小説と代金を交換させていただきます。
『うわ、読むの面倒くさい…』
「うん…でもそんなに難しい事は書いてないよ」
ふと、まだ下に何かが書いてある事に気づき、画面を下に動かす。
そこには赤い文字でこう付け加えられていた。
“上記の注意事項に違反された場合、ペナルティが発生致します事をご了承の上、送信ボタンを押してください”___。
「…ペナルティ…?」
私は首を傾げる。
それだけしか書いていないため、そのペナルティがどんな内容なのか分からない。
不意に体がゾクリと身震いをした。
…湯冷めでもしちゃったのかな。
『後は送信するだけだね…やっちゃえ麻希!』
「う…うん」
手元で操作するマウスによって、ゆっくりとカーソルが送信ボタンに近づく。
…送信して、本当にいいのかな…?
そんなかすかな迷いを断ち切るように、目をギュッと瞑り…ボタンをクリックした。



