――練習中




「那美ッ!那美ッ!」


練習中にもかかわらず、まひるが話しかけてきた。


「なに?」

「意外になにもされないね!!」

「…だね」


…そう。

部活中、なにかされると思っていたけど、今のところなにもされてない。


「逆に怖いくらいだよねぇ〜」

どこか楽しそうに話すまひるは、ちっとも怖く感じているように見えない。


「ま、なにもない方がいいしっ。
ていうか、
やっぱり考えすぎだったんだよ。
あれくらいのことで
なにかされるかもしれないなんて」

「考えすぎでもない気がするけどね〜」