君との思い出～私の愛した人たちへ～

その一ヶ月後のホワイトデー。
彼から会いたいと連絡がきた。
彼の仕事が終わるのを待ち、会った。
彼が何かいってくれないかなと期待していた。

その日は私の引っ越しの話をしていた。
その2週間後に引っ越しする事になっていた。
4年間、私は地元を離れる。
『4年は遠い』と彼はいった。

好きだとも付き合おうともいわず
彼は私が遠くにいく事を哀しむだけだった。
別れ際に抱き寄せて『しばらくこうできなくなるんだな』とだけいった。

それが大学に行く前に彼に会った最後だった。