川村さんはとあるボランティアサークルに入っていた。
東北出身の色白で背の高い眼鏡をかけたサラリーマン。
歳は私より11歳上だった。
そのサークルには合わなかったので私は数回見学に行ったのみで入らなかったが、
川村さんとは連絡を取り合うようになった。
当時は携帯もメールもなく、家に電話するしか連絡を取れる方法はなかった。
彼は幸い会社の寮に入っていたので気軽に電話できたが
私に連絡する時は親が出る場合があり男から電話がくるとチェックが入るから非常に嫌だった。
なので連絡するのは私からが多かった。