婚約者に愛が重いと婚約破棄されましたが、すぐにイケメン公爵令息に拾われてざまぁしました。

「ナンシー、お前との婚約はウンザリだ!婚約破棄させてもらうからな!」


 みんなの前で当然宣言をした私の婚約者であるドナルド様……


 私はショックのあまり目の前が暗くなる気持ちになるのであった……


 しかし仮にも私も伯爵令嬢、何とか頑張って……



「ドナルド様……どうしてそんなことを……」


 と絞り出すように言うと……



「お前の愛は重い!」などと言い出すのであった……



「あ……愛が重くて何の問題があるのでしょうか?」


 私は婚約者のドナルド様に愛されたかっただけなのに……



「黙れ!貴族令嬢のくせに、弁当を毎回作ってきたなどと持ち込み、他にも頼んでも無いのに編み物をプレゼントして、気持ち悪いったらありゃしない、貴族令嬢失格だ!そんな奴と結婚できるか!」


 私は絶望した、ひたすらドナルド様に愛されたい一心でしたことがすべて無駄で、いや逆効果だったなんて……


 私が貴族の誇りすら吹き飛んでその場で泣きだすと、ドナルド様は激怒した!



「甘ったれるな!こんな女を妻にできないことは、みんなも分かったと思う!」


 などと宣言をして勝ち誇られてしまった……


 しかし!



「ならば私がナンシー嬢と婚約しようと思う!」



 などと宣言する方がいた!



 え!?私も含めてその場にいた人が全員振りむくと……


 そこにいらしたのは、ヘンリー公爵令息様であった……!




「な……ヘンリー様どういうことですか!?」


 ドナルド様が聞き返すも、



「何だ?お前はただの伯爵令息だろう?公爵家の私の決定に文句があるのか!」


 などと言い返すヘンリー様……



「いや……文句は無いのですが……」



「それに婚約破棄したのであれば、お前に止める権利は無いはずだが?」



「……もっともでございます、しかし本当によろしいので?」



「いいだろう!後学のために教えてやる!」



 何を言い出すことかとみんなハラハラしている、ところでヘンリー様と言えば、誰もが憧れる超イケメンの公爵令息様なのだが、私はあまりなことに頭が限界を超えて、自体をいまいち理解できていないのである……!




「私から言わせれば、今まで付き合った令嬢は愛が足らなかった!もっともっと愛されたかったのだ、ナンシー嬢がそこまで愛するというのならば、私が婚約者にしたいのだ!ああ、もっと愛されて愛されて、自分はこの愛に答えられるのかと自問自答するような愛がしたい……!」



 あまりの宣言にみなシーンとなったのだが、ヘンリー様がカッコいいのと、公爵令息という点から誰も文句が言えない……


 そして……


「ドナルド、君は愛も分からないなんて寂しい奴だ、ということでナンシー嬢は頂いていくぞ!」



 というなり、私の元に来て、


「おお……美しきナンシー、私の妻になって欲しい」


 などとひざまづくのであった……


 私は思わず、


「はい!」と元気良く返事をしたことで、ヘンリー様が、



「ここに一組の愛し合う夫婦が生まれることを祝福して欲しい!」


 なんて宣言をするため、みんな拍手をするしかなかったのであった……!



 そしてヘンリー様は言う、



「ドナルド君、君も愛が分からない男として、これからも頑張って欲しい!」



「……」



 ヘンリー様の宣言が聞いたのか、愛が分からない男ということになったドナルドは、その後誰とも婚約できずに独身になったそうな。



 そして私はというと、ヘンリー様のために毎日お弁当を作る貴族らしくないことをしても、ヘンリー様はというと「ああ、こんなにの愛されているのに、僕の愛が足らなくて、君を悲しませているのかと思うと、僕は反省しないといけない……!」



 正直このノリは私もよく分からないのですが、私も多分愛されているのだろうし、絶望から救ってくれたヘンリー様を愛しているのである。



 一度だけ、ドナルドと会った時に、今の境遇が不遇なせいか、睨まれたことがあったのだが、ヘンリー様がすぐに現れて


「ドナルド君、君は愛に負けたのだ!見苦しいぞ!」


 と一喝したことで、私を見るだけで避けるようになった……


 ヘンリー様ありがとう……!