離してくれない若頭さま

学校も終わり、まきと別れる。


「また明日ね!さくらバイト頑張ってね!」


「うん!ありがと!気をつけて帰ってね!」


お互いに手を振り、まきが歩き出したのを確認すると私も歩き出した。





「さくらちゃん!お疲れ様!気をつけて帰るんだよ」


「はい!店長お疲れ様でした!お先にします」


お店から出ると、外は沢山の人の声で賑わっている。


ここは繁華街にある居酒屋。


繁華街は危険も沢山という噂を聞いたことがあったがお給料がいいので私は気にせず、居酒屋「ゴッさんです」で働いていた。


店長も他の従業員の方も優しい、私はいい環境でアルバイトできているなと思っていると。


ガシャーン!大きな音がする。


あたりを見渡してみると裏路地があることに気がつく。


よく見ると、人が倒れているのがわかった。


私は、急いでその人に駆け寄る。


「あの!だ、大丈夫ですか?」


救急車を呼ぼうとスマホを出し、顔を上げると、奥の方にも5人くらいいるのが見えた。


まさか、あの5人が倒れている男性に何かしたのか。


私もここに居たらあの5人にバレてやられちゃうのかなとぐるぐる考えていると。


バキ、グキ、ドサ、と鈍い音が聞こえてきた。


怖くて手が震え始め、でも状況を確認しなきゃと思い恐る恐る顔を上げると。


1人の男の人が4人をボコボコにしていた。


でも不思議なのは、怖いはずなのに、男の人の目が引かれていたのだ。


顔は暗くてよく見えないけど、パンチやキックの動きがとても綺麗で見入ってしまったのだ。


その男の人は、4人を倒し終わるとポケットかスマホを取り出し耳に当てる、誰かに電話をしているようだった。


数秒で耳からスマホが離れ、こっちにあるき出してくる。


歩き出した!?と思うと
同時にさっと頭を下げその場にしゃがみ込む。


でも足音は私の近くで止まり、少し視線を上げてみると
私の前で立ち止まっているのがわかった。


体が固まって行くのがわかる。じーっと固まっていると。


「おい」


その声は低くとても冷たかった。


その声にびっくとなく私の体


でも返事なんてできるわけない


逃げるべきか・・・
でも倒れている人をおいて逃げることは出来ない。


あっ、そうか私の前に立っている男の人は私に声をかけてない、その可能性もある!


「おい、そこの女」


また冷たい声がかかる。


ちらっと倒れている人を見るが男性だ、認めたくなかったが、やっぱり私に声をかけてる。


このまま無視したら、何されるかわからない。


覚悟を決めてゆっくり上をむく。