雨の日だった。
ロケ終わりで、急なことで傘も無く、困っていた。
リュックを頭に乗せてウロウロしていたら、小綺麗なアパートを見つけた。
デザイナーズマンションというのだろうか、2階建てで、2階に唯一、星野と表札を掲げている家があった。
なんとなく、信用できると思って、雨宿りできないか相談したいと思った。
階段を上がっていって、チャイムを鳴らした。
ガチャリとドアが開いた。
そこには小柄な、無表情の女の子がいた。
「あ、あの…雨宿りさせてもらえませんか」
彼女は無表情のまま俺を見上げていた。
「あ、えと…四葉恭平です。アイドルやってます」
不器用な俺は、とりあえず自己紹介してみた。
すると、彼女は目線を下げ、ドアを広げた。
「入っていいんですか?」
良いと言うわけでも、頷くわけでもなかったが、彼女は俺を受け入れたっぽい。
「お邪魔します…」
びしょ濡れの靴下は玄関で脱いで、中に入った。
荷物は全て脱衣所に置いて、部屋はなるべく濡らさないようにした。
シャワーを浴びて、体を温めた。
そんな中、脱衣所でタオルを用意してるような音がする。
気が利くな…この子。
やや幼い顔立ちから察するに、年下だろうに。



