その言葉を聞いて踵を返す。コンシェルジュの田中さんにもお礼をいい、待たせていたタクシーに乗り込んだ。 「…危なかったですね…。」 ポツリと独り言を漏らす。 また耳に戻ってきた音たちを無視しながら夜の光に目を向けた。 彼女の見ている世界を想像しながら。