大学の廊下を歩きながら、れねは考えていた。
振られるか。
振られまいか。
実は、れねの彼氏には新しい恋人が居て、現在れねは失恋に片足をつっこんでいる所なのだった。
「あ」
「あ、れね」
噂をすれば影、とスラリとした立ち姿の男前が教室から出てきて、眠たそうにれねを見やった。
「裕吾、授業一緒に受けない?」
「や、先輩いっから」
れねは怒り笑いでそれを聞いた。
先輩、というのが新カノなのである。
────幼なじみの私の事、そんな簡単に振らないよね。
中学生の時から付き合いだして4年、山もあり谷もあった。
その思い出を裏切られたらどうしよう。
れねは憂鬱な気持ちになりながら、何にも言わずに裕吾の後ろ姿を見送った。
