孤高の心臓外科医は、憎しみの元恋人を熱情で囲い込む


一葉がどれだけ強く、賢くて、美しいのかを。
あの場所に立たせる価値のある人間だと、神城をはじめ、みなに知らしめてやりたいのだ。
悠醐はゆっくりと視線をベッドへ戻した。
静かに眠る一葉の寝顔を、しばらく見つめる。
その穏やかな表情に、胸の奥のざわめきが和らいだ。
 
翌日、悠醐は一葉に、懇談会の話を伝えると、一葉は迷いなく「行きます」と頷いた。

『悠醐さんの妻として、神城さまにご挨拶させてもらいます』

その声音には、思っていた通り前向きさが滲んでいる。
悠醐はそれを見て、かすかに目を細めた。

(……やっぱり、一葉は強いな)

一葉の笑みを見て、悠醐は抱きしめたい衝動をぐっと堪えた。



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