そのまま、静かに引き寄せると、一葉の大きな瞳が動揺で揺らめいた。
そのままそっと、腕の中で包み込むと、彼女の体がわずかに強張る。
「つらいことを思い出させたな。すまない」
「悠醐さん……」
(もう俺の前では無理をしてほしくない)
至近距離で視線が交ざりあい、固まる一葉の唇を悠醐がそっと奪う。
それからは、料理どころじゃなくなかった。
ほんの少し彼女に触れただけで、もっともっとと、貪欲になってしまう。
それは少なからず一葉も同じようで、時折ねだられることもあった。
悠醐は、仕事をしている時以外、ずっと一葉のことを考えてしまう。
理性を削るような、際限のない欲だった。
(やってしまった)
この日も、彼女と夜の早い時間にベッドに入って、空が白むまで求めあってしまった。
悠醐は、そっと隣で寝息を立てる一葉を盗み見る。
彼女の成熟した体と、このあどけない寝顔のアンバランスさが堪らない。
再び手を伸ばしかけて、気持ちを静めるために大きく息を吐いた。
(あぁ……このままだと、一葉の体が持たない)


