好きになった人は、みんなのアイドルで 3

……LINEも一日二通くればいい方。
電話は、だいたい寝落ち。

もう、どうしたらいいんだろう。
悠太郎くんの支えになりたいのに、なれない。

電車を待つ時間、スマホを眺めてため息をついていた。

「あ、紬ちゃんだ」

聞きなれた声がして顔を上げる。
「え!海斗くん!」

「久しぶり。意外と会わなかったね」

「そうだねえ、久しぶり」

「……飯はダメでも、コーヒー1杯ぐらい彼氏許してくれませんか!」

少し話したいと思った。
「いいよ、コーヒー1杯ね」

「よっしゃ、奢る」
「ブラックでいいのー?」

「じゃあ、カフェラテ」

海斗くんがカップをふたつ持って走ってくる。
「はい、紬ちゃん」

「ありがと」

ベンチに座って話す。

「俺、海行ったよ」

「ほんとー?」
「私、まだ全然運転してない」

「彼氏、まだ韓国にいるの?」

「……帰ってきた」

「お、じゃあ会えてるの?」

「こないだ会った」
悠太郎くん、無理しすぎだよ。心配だよ。
会いたいよ。

「……どした?」

明るく答えたはずだったのに、心配そうに顔を覗き込まれる。

「やっぱり、俺にしとく?」

「大丈夫、間に合ってます」