好きになった人は、みんなのアイドルで 3

「紬は、やっぱり俺のヒーローだ」
キスをされる。

「そんなことないよ」

「紬といたら、俺強くなれるよ」

「……それは、私もだよ」

悠太郎くんがいるから、私も頑張れる。
悠太郎くんが頑張ってるから、私もやらなきゃって思う。

「……ねえ、旅行行こう」
ふと思った。

「いいね、どこ行きたい?」

「あ、でもまずは神戸に行く」
「今度はゆっくり観光したい」

「いいね、案内するよ」
「実家泊まっていいし」

「……え、なんかそれは」
それは、なんかさ、違くない?

「もう、うちの家族、紬のこと大好きだからさ」
「泊まってってよ」

悠太郎くんの家族の一員になれたみたいで嬉しかった。
……早く、本当に家族になれたらいいのに。

「だめだよ、悠太郎くんの実家じゃイチャイチャできないよ」
恥ずかしいからそう言ったら

「それもそうだね」
とキスされた。
「でも一日くらい、泊まってってよ」
「姉ちゃんも会いたがってるし」

「……うん、分かった」
「今度岩手にも来る?」

「行きたい。計画立てよ」