好きになった人は、みんなのアイドルで 3

玄関のドアを閉めると同時に後ろから抱きつく。
もう、1秒も我慢できなかった。

「……どうしたの、今日は大胆だね」
悠太郎くんが笑う声がする。

「5人で飲めて良かった、嬉しかった」
「……ずっと、悠太郎くんいなくて、寂しかった」

あ、ダメだ、泣いちゃう。
寂しかったとか、言わないって決めてたのに。
お酒は、私を素直にさせすぎる。

「……ごめんね」

ほら、謝らせちゃった。
……謝らせたくなんかない。違う、違うの。

「俺も、ずっと会いたかったよ」
「韓国にいる間も、日本帰ってきてからも」
「ありがとね、あの日会いに来てくれて」

手を握ってくれる。あったかい。

「無理しちゃだめだよ」
「最近、ずっと忙しそう」

「……このままじゃ、ダメだと思って」

ぎゅっ、と抱き締める手に力を込める。

「大丈夫だよ。俺、もっと頑張るから」

頑張りすぎないように支えるって、どうすればいいんだろう。
頑張りたい気持ち、否定したくない。
……だけど。

「体、壊しちゃうよ」
「ちゃんと休んでね」

「この3日間は、思いっきり休むよ」

抱きついていた手を外して、悠太郎くんがこっちを向く。

ちゅ、とキスをして悠太郎くんが呟く。
「この3日間は、紬とずっと一緒」