好きになった人は、みんなのアイドルで 3

結局、悠太郎くんは新幹線の駅まで送ってくれた。

「気を付けて帰ってね」
「蓮と拓海にも、よろしく」
「……俺からも、連絡する」

「うん、蓮くんには今日のこと話すね」
「悠太郎くんの実家の住所教えて!って詰め寄っちゃったから」

「そんなこと言う紬ちゃん、想像できない」
「ちょっと見たかった」
悠太郎くんが笑う。

「悠太郎くんに会わなきゃって思ったの」
「今すぐ、会わなきゃって」
必死だった。考える暇なんて無かった。
あの時、躊躇しないで来て良かった。

「本当にありがとう、来てくれて」
手を握られる。

「うん、また来る」

改札で手を振って別れる。
悠太郎くんの右手にも、シトリンが光っている。

大丈夫。私たちはもう、大丈夫。

ーー
「悠太郎くんに無事会えたよ」
「連絡遅くなってごめんね」
「悠太郎くんも、大丈夫」
「今度、蓮くんと拓海くんに話したいって言ってた」

蓮くんにLINEをすると、すぐに既読がついて返信が来る。

「良かった」
「帰り、気を付けて」

ありがとう、とスタンプを送る。

我ながら、今日のことはびっくりした。
自分にこんな行動力があるなんて、思わなかった。

悠太郎くんのためなら、強くなれる。

悠太郎くんが笑う時も泣く時も、ずっと隣にいたい。
力になりたい。支えになりたい。

私の隣は悠太郎くんじゃなきゃだめだし、
悠太郎くんの隣も私じゃなきゃだめだよ。