月下ノ姫

気付けば、 知らない夜の街へ来ていた

ネオンが眩しい

バイクの音が響く

怖いはずなのに、 家にいるよりずっとマシだった

海未「……寒、」

小さく呟き、 海未はその場に座り込む

もう、 どうでもよかった

このまま消えてもいい

そう思った時

──キィィッ

目の前で、 一台のバイクが止まった

黒い車体

重いエンジン音

ゆっくり降りてきた男は、
雨の中でも異様な存在感を放っていた

黒髪

鋭い目

黒い特攻服

その背中には、 “月”の紋章

男は傷だらけの海未を見ると、 静かに眉を寄せた

先代総長「……誰にやられた」

低い声