大阪へ来て、3日目。
——ついに。
フライトナース育成支援プロジェクト、始動の日。
朝の空気はまだ少し冷たい。
私はいつもより早く病院へ到着していた。
職員用エレベーターを降りると、自然と胸が高鳴る。
今日から始まる日本初のプロジェクト。
全国から集められたフライトナースとフライトドクター。
そして、その“指導者側”として自分が立つ。
未だに少し信じられなかった。
その時。
「お、来た来た」
聞き慣れた声。
振り返ると、フライトスーツ姿の森崎さんが立っていた。
いつものスクラブ姿より、さらに現場感が強い。
濃紺のフライトスーツ。
肩にはドクターヘリのワッペン。
無造作に腕まくりした姿が妙に様になっていて、思わず少し見惚れそうになる。
「おはようございます」
「おはようさん」
森崎さんはそう返すと、私を見て少し笑った。
「緊張してる顔やな」
「してます」
即答すると、森崎さんが吹き出す。
「正直やなぁ」
そう言いながら、脇に抱えていたケースをこちらへ差し出した。
「はい、これ」
受け取って開ける。
中に入っていたのは、プロジェクト専用のフライトスーツだった。
濃紺ベースに赤ライン。
胸元には、
『Osaka Central Medical Center』
その下に。
『Flight Nurse』
袖には専用エンブレム。
そして背中には。
『Critical Care Flight Program』
の文字。
私は思わず、しばらく見つめてしまった。
そして森崎さんが少しだけ目を細める。
「今日から一ノ瀬さんも正式メンバーです」
その言葉が、胸へ真っ直ぐ落ちた。
更衣室で着替える。
フライトスーツへ袖を通した瞬間、不思議と空気が変わる。
鏡を見る。
今まで何度も着てきたはずなのに。
ここで着るフライトスーツは、また意味が違った。
“育てる側”として着る服。
その責任が、静かに肩へ乗る。
更衣室を出ると、森崎さんが待っていた。
私の姿を見るなり、少しだけ笑う。
「……やっぱ映えますね」
「映え?」
「めちゃくちゃフライトナース感あります」
「それ褒めてます?」
「めっちゃ褒めてます」
軽い。
でも、その空気のおかげで少しだけ緊張が和らいだ。
そのまま二人で会議室へ向かう。
普段より人の動きが多い。
病院全体が、どこか慌ただしい。
それだけ今日という日が特別なんだ。
——ついに。
フライトナース育成支援プロジェクト、始動の日。
朝の空気はまだ少し冷たい。
私はいつもより早く病院へ到着していた。
職員用エレベーターを降りると、自然と胸が高鳴る。
今日から始まる日本初のプロジェクト。
全国から集められたフライトナースとフライトドクター。
そして、その“指導者側”として自分が立つ。
未だに少し信じられなかった。
その時。
「お、来た来た」
聞き慣れた声。
振り返ると、フライトスーツ姿の森崎さんが立っていた。
いつものスクラブ姿より、さらに現場感が強い。
濃紺のフライトスーツ。
肩にはドクターヘリのワッペン。
無造作に腕まくりした姿が妙に様になっていて、思わず少し見惚れそうになる。
「おはようございます」
「おはようさん」
森崎さんはそう返すと、私を見て少し笑った。
「緊張してる顔やな」
「してます」
即答すると、森崎さんが吹き出す。
「正直やなぁ」
そう言いながら、脇に抱えていたケースをこちらへ差し出した。
「はい、これ」
受け取って開ける。
中に入っていたのは、プロジェクト専用のフライトスーツだった。
濃紺ベースに赤ライン。
胸元には、
『Osaka Central Medical Center』
その下に。
『Flight Nurse』
袖には専用エンブレム。
そして背中には。
『Critical Care Flight Program』
の文字。
私は思わず、しばらく見つめてしまった。
そして森崎さんが少しだけ目を細める。
「今日から一ノ瀬さんも正式メンバーです」
その言葉が、胸へ真っ直ぐ落ちた。
更衣室で着替える。
フライトスーツへ袖を通した瞬間、不思議と空気が変わる。
鏡を見る。
今まで何度も着てきたはずなのに。
ここで着るフライトスーツは、また意味が違った。
“育てる側”として着る服。
その責任が、静かに肩へ乗る。
更衣室を出ると、森崎さんが待っていた。
私の姿を見るなり、少しだけ笑う。
「……やっぱ映えますね」
「映え?」
「めちゃくちゃフライトナース感あります」
「それ褒めてます?」
「めっちゃ褒めてます」
軽い。
でも、その空気のおかげで少しだけ緊張が和らいだ。
そのまま二人で会議室へ向かう。
普段より人の動きが多い。
病院全体が、どこか慌ただしい。
それだけ今日という日が特別なんだ。

