トップアイドルは白衣の天使に恋をするsecond

まだ少し緊張したまま、私は新しいスクラブへ袖を通した。

紺色に赤のラインが入った、救命らしいシャープなデザイン。

生地はしっかりしているのに動きやすくて、腕を通した瞬間、“現場用”なんだと分かる。

鏡の前へ立つ。

袖には、

高度救命救急センター / フライトナース

の文字。

胸元には、“大阪中央医療センター”のネームタグ。

まだ少し違和感がある。

東京じゃない。

中央大学病院でもない。

いつものICUでもない。

でも。

今日から、ここが私の新しい職場になる。

私はそっと髪をまとめ直した。

首元で、ネックレスが小さく揺れる。

陽貴くんの存在を感じて、少しだけ肩の力が抜けた。

——大丈夫。

そう思いながら、もう一度鏡を見る。

新しいスクラブ。

新しい環境。

新しい仲間。

不安はある。

怖さだって、ちゃんとある。

それでも。

この服を着た瞬間、不思議と覚悟が少しずつ形になっていく気がした。

私は深呼吸をひとつして、小さく呟く。

「……頑張ろう」

その声は、自分へ向けた決意みたいだった。