陽貴side
病院正面玄関の前。
車にもたれながら、俺はスマホを見下ろしていた。
時刻は21時過ぎ。
さすがに疲れた。
今日は朝から雑誌取材、ダンスリハ、ツアー打ち合わせ、番組収録。
移動中ですら寝る暇がない。
でも不思議と“あと少し”と思えるのは、紗凪に会えるからだった。
自分でも笑うくらい分かりやすい。
自動ドアの向こうから、見慣れた姿が出てくる。
髪をひとつにまとめたまま。
少し疲れた顔。
でも真っ直ぐ前を向いて歩いてくる姿は、やっぱり目を引く。
「……紗凪」
名前を呼ぶ。
その瞬間こっちを見た紗凪の表情がふわっと柔らかくなった。
その顔を見るだけで、胸の奥が一気に軽くなる。
——あぁ、会いたかった。
「お疲れ、紗凪」
近づいてきた瞬間、自然にバッグを受け取る。
「今日やばかった顔してる」
「フライト5件飛んだの」
「うわ……」
思わず眉が寄る。
この仕事がどれだけ過酷か、俺は知ってる。
ドラマを通して見た“救命”なんて、実際の現場のほんの一部だ。
紗凪は毎日、本当に命の最前線に立ってる。
血まみれの患者。
止まらないアラーム。
一秒ごとに変わる状態。
そんな世界で戦ってる。
なのに。
「陽貴くんこそ今日リハだったんでしょ」
疲れてるのは自分のはずなのに、先に俺を心配する。
ほんと、こういうところ。
「ちゃんと休んでる?」
「紗凪がいないから無理」
本音だった。
すると紗凪が困ったみたいに笑う。
その顔が可愛すぎて無理。
最近さらに忙しくなった。
ツアー、俳優業、取材、移動、寝不足。
正直かなりきつい。
でも紗凪の顔見ると全部どうでもよくなる。
病院正面玄関の前。
車にもたれながら、俺はスマホを見下ろしていた。
時刻は21時過ぎ。
さすがに疲れた。
今日は朝から雑誌取材、ダンスリハ、ツアー打ち合わせ、番組収録。
移動中ですら寝る暇がない。
でも不思議と“あと少し”と思えるのは、紗凪に会えるからだった。
自分でも笑うくらい分かりやすい。
自動ドアの向こうから、見慣れた姿が出てくる。
髪をひとつにまとめたまま。
少し疲れた顔。
でも真っ直ぐ前を向いて歩いてくる姿は、やっぱり目を引く。
「……紗凪」
名前を呼ぶ。
その瞬間こっちを見た紗凪の表情がふわっと柔らかくなった。
その顔を見るだけで、胸の奥が一気に軽くなる。
——あぁ、会いたかった。
「お疲れ、紗凪」
近づいてきた瞬間、自然にバッグを受け取る。
「今日やばかった顔してる」
「フライト5件飛んだの」
「うわ……」
思わず眉が寄る。
この仕事がどれだけ過酷か、俺は知ってる。
ドラマを通して見た“救命”なんて、実際の現場のほんの一部だ。
紗凪は毎日、本当に命の最前線に立ってる。
血まみれの患者。
止まらないアラーム。
一秒ごとに変わる状態。
そんな世界で戦ってる。
なのに。
「陽貴くんこそ今日リハだったんでしょ」
疲れてるのは自分のはずなのに、先に俺を心配する。
ほんと、こういうところ。
「ちゃんと休んでる?」
「紗凪がいないから無理」
本音だった。
すると紗凪が困ったみたいに笑う。
その顔が可愛すぎて無理。
最近さらに忙しくなった。
ツアー、俳優業、取材、移動、寝不足。
正直かなりきつい。
でも紗凪の顔見ると全部どうでもよくなる。

