トップアイドルは白衣の天使に恋をするsecond

そんな空気のまま、会議は終了した。

資料を閉じる音。

椅子を引く音。

疲労の色は濃いのに、誰も気は抜いていない。

“来週から本番”

その現実が、全員の中へ重く落ちていた。

帰り際。

森崎さんが搭乗表を確認しながら声を上げる。

「一ノ瀬さん」

「はい?」

「初フライト、橘さんペアでお願いします」

「はい」

「三日後です」

その言葉に、自然と背筋が伸びた。

初めての大阪での実機フライト。

しかも育成メンバー同行。

責任は重い。

でも、不思議と怖さより先に“やっと来た”という感覚があったた。