貴腐人の憂鬱――鬼上司と犬系後輩に、秘密を握られました――

しらたまが薄目を開け、榊課長を見た。
榊課長は少しかがんだ。

私はその場で、心の中のペンをそっと置いた。

これは描いてはいけない。
これは現実の榊課長だ。
勝手に物語にしてはいけない。

そう思った。

でも同時に、分かってしまった。

私はこの人を、前より少し見たいと思っている。