妹を監禁するはずの悪役から、なぜか溺愛執着されています

 微笑む私にエディアルドが耳元でささやく。

「リゼットに贈り物を考えたんだ」
「なにかしら?」

 クローゼットに収まりきらないドレスに装飾品、靴や帽子に豪華な調度品。

 ありとあらゆる贈り物をもらっているのに、これ以上、なにを寄越すというの。そう、エディアルドは私を喜ばせようと毎日頭をひねらせている。もっと違うことに頭を使いなさいよと、言いたくなるぐらいだ。

「リゼットに俺の五大属性の精霊の加護を譲る」
「はっ!?」

 この発言には顎が外れるかと思うほど驚き、口をあんぐりと開けた。

「だってリゼットの持つ、光の精霊の加護と合わせたら、六属性で最強じゃないか。そうなればもう、誰もリゼット害することが、できなくなるだろう」

 エディアルドから五大属性を引き継ぐより、私の光の精霊の加護を渡した方が、手っ取り早いとは思わないのだろうか。

 あくまでも私に与えようとする姿勢は一貫している。

「いらないわよ。私を最強にしてどうするつもりなの」

 エディアルドはそれも最高じゃないかと、真顔で言うものだから、声を出して笑ってしまう。

「私は最強にならなくてもいいの。いざとなったらあなたが守ってくれるんでしょう?」

 エディアルドは嬉しそうに頬を染め、大きくうなずいた。

 妹を監禁する予定だった悪役は、もうここにはいない。

 いるのは私の愛するエディアルドだ。彼の道が逸れることは、もうないだろう。私が側にいて、決してそんなことはさせやしない。

 迷うことはないと、エディアルドと繋いだ手に力を込めた。
 この先になにが待っていようとも、共に手を取り、歩んでいく人生を選ぶわ。

 私はこれからも続く幸せな未来を想像して微笑んだ。

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 fin *お読みいただきありがとうございました!*